先日の夕刊の広告が目に入ったー
南禅寺の僧侶であったヘンリーミトワさんに関した映画らしい・・・
水上勉さんとヘンリーさんの対談「辞世の辞」は2003年の出版された時に読んでいた。
そして、ヘンリーさんという禅僧が南禅寺にいて、亡くなったことも知っていた。
広告によると東中野のポレポレ座という映画館でやっているそうでー
17日にはトークショーがあるらしいー
監督と春風亭一之輔(この落語家さんはNHKのプロフェッショナルで見た!)
折しも台風の接近でしたが、独り身の気軽さ=20時半~の上映へ~
何とも、すごい映画でした。
ドキュメントとドラマとアニメが、そして音楽が融合していてー
アメリカ人の父と新橋の烏森(ここが私的には受けた)の芸者の間に生まれた3人の子供ー
その三男がミトラさんで、第二次世界大戦のなか自身の決断でアメリカへ渡り強制収容所を転々とし、日本人の妻と結婚し戦後も幸せに過ごしていたのにー、ハーフなゆえ大変な苦労をされアメリカで禅と茶道に出会い、そして日本に帰り妙心寺で得度、天龍寺内に庵を与えられそこで住む・・・
普通はそれだけでドラマだ。ところが・・・・
この人は・・・というところが監督のスゴイところ!!!
中村監督は「ヨコハマメリー」から11年ぶりに撮った2本目というがこの作品にも7年以上時間をかけているー
そしてミトラさんは亡くなる。これがまた新たな展開で葬儀から火葬場でのミトラさんの骨は水上勉さんの焼いた骨壺に収まる。
そして、3回忌の納骨の日、ミトラさんが谷中の墓地から移した母、兄の骨、そしてアメリカから送られてきた父と思われる骨と共に、天龍寺の墓地に埋葬されるー
人間は生まれた時から、必ず最後は「骨」になることは分かっているのにー
ミトラさんの母、兄、父の骨が一緒に埋葬されるシーンは、皆一つ一つの骨がドキュメントーと衝撃的だった。
特に次女の方は天龍寺のそばに住み、結局両親の面倒を見ていたのだが、この人が一番性格的にはミトラさんと似ていたのか?
とにかくすごい愛憎で、ミトラさんが結局90歳過ぎても母が忘れられらかったように、彼女も父を忘れられないのだと思うー
とにかく、すごいものを見させてもらった。この監督にもエールを送りたい。こうやって、自分の作りたいものにこだわっている若者がいる!
まだまだ考えさせてくれる作品だ。「ヨコハマメリー」も見てみたいー
そして、このパンフレットがすごい!エピローグはまだ続いていた。ミトラさんの奥様は、この夏に96歳で亡くなった。
天龍寺にはいたくないと、老人ホームへ入っていたそうだ。そして、この映画に出てくる人の一人はその後、音信不通だそうだ(生存は確認)
いろいろ、一人一人が「骨」になるまではドキュメントということを知り=帰ったのは、12時半ごろだった=東中野~落合南長崎は4分、徒歩10分で自宅でしたー
監督にサインもらったよ~ そして、先月私が行った天龍寺ー